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長野県 産地グループを訪ねました。/産地訪問

長かった冬が終わって、ようやく最初の農作物が育ってきた長野県の産地グループを訪ねました。

今回は、写真撮影も目的でしたが、出荷計画に沿って野菜の生育状況を確認しています。
スナップエンドウ・ミニ白菜の圃場
当日、最初にご訪問したのが”スナップエンドウ”・”ミニ白菜”の圃場です。

標高900m前後にある農園の中でも最も高い位置からの眺めは本当に美しいです。
この日は、6月初旬から出荷を予定している”スナップエンドウ”、これから収穫が始まる”ミニ白菜”の圃場を訪問させていただきました。
スナップエンドウは涼しい場所で

圃場を訪問しましたが、6月初旬から収穫となるので、まだ実がなっておらずこれからといった状態でした。
この作物は、冷涼な環境を好み、日当たりの良い場所で育てると生育が良くなりますので、農場の中でも最も高い場所で栽培されているようです。
ミニ白菜は防虫ネットのなかで大切に育てています

すぐ横に”ミニ白菜”の圃場があり、害虫から守るために防虫ネットをかぶせて大切に育てられています。
この作物は、日当たりと風通しの良い場所を好み、結球期には13〜15℃の冷涼な気温が理想的なので、高所の見晴らしの良い場所は一番いいところかもしれません。
この圃場では、BLOF理論に基づき、土壌分析+施肥設計を行っています。
土壌を分析して栽培予定の作物に対してどんな肥料をどれだけ投入するのか一つ一つ科学的に決めていらっしゃいます。
そして作物の根張りを良くし、肥料の養分を吸収しやすくするため、微生物堆肥を活用して土壌の団粒化を促進しています。
また肥料は、菌の力を利用した自作肥料を使用されるなど創意工夫を継続されているので、訪問した圃場の作物が収穫され出荷されるのが楽しみです。
美味タス・油麦菜の圃場

次にご訪問したのが台湾原産で日本ではまだ珍しいレタス”油麦菜”、5月下旬から6月末まで出荷を予定している”美味タス”の圃場を訪問させていただきました。
油麦菜は台湾原産の炒め物との相性が良いレタス

“油麦菜”は、生でも食べられますが、ナッツのような香ばしい風味がするため油との相性がよく炒め物でぜひ食べてみてほしい一品です。
南国のレタスなので暑さにも強い特性があるので、近年の夏の暑さでも品質が低下せず安定した供給を期待できる野菜です。
実は、山形県発祥の”おかひじき”の状況も確認したかったのですが、まだ芽が出始めたばかりということで、おなじく耐暑性、晩抽性があり周年栽培可能な”美味タス”の状態も確認させていただきました。
美味タスはこれから旬

“美味タス”は、外葉はリーフレタス、内部は結球レタスという2つの食感を楽しめる、文字通り美味しいレタスです。
5月下旬から6月末まで出荷が予定されていますが、耐暑性が強く、極晩抽性なので、リレー栽培なら年中栽培もできそうな品種です。
こちらの圃場も同じくBLOF理論に基づいた、土壌分析+施肥設計を行っています。
そのため作物、畑、栽培時期など一つ一つの特徴を論理的に分析し、化学合成された肥料や農薬を使用せずに野菜作りをおこなわれています。
産地グループの皆さんと同じく、美味タス・小カブ・ミニサラダ大根・ミニ白菜も栽培されていますが、この農場で特徴的なのが先ほども紹介した”油麦菜”・”おかひじき”などの日本でも珍しい野菜を積極的に栽培されている点です。
出荷される時期が楽しみです。
ケール・小カブの圃場

次にご訪問したのが栄養素が豊富でスーパーフードとして名高い”ケール“、野菜というよりもフルーツだと農場主がおっしゃっていた”小カブ”の圃場を訪問させていただきました。
もっともこだわっているグリーンケールの圃場

農場主のこだわりを非常に強く感じたのが、このグリーンケールです。
栄養価の高いスーパーフードであることは、青汁の原料であることからも明らかなのですが、CMで有名になった「う~ん、まずい!」というセリフどおり、苦かったり・えぐみがあるものが多いため敬遠されがちです。
ところがこの農場のケールは、全然苦くなくてむしろ無限にちゃべれちゃう美味しさが特徴です。

それもそのはずで、2019年に徳島県で開催された「オーガニック・エコフェスタ」で最優秀賞を受賞している作物なんですね。
実際に栄養価コンテストの数値を平均値と比較したものが以下の表で、えぐみの原因になる硝酸イオンが検出値以下なので「苦く」なくてむしろ、糖度が高いので食味レベルは5段階の最上位の評価となっており常識を覆すクオリティです。
やみつきケール | DB平均値 | 備考 | |
---|---|---|---|
Brix糖度(%) | 17.8 | 11.0 | 野菜の甘さ |
抗酸化力(mg TE/100g) | 430 | 165 | 老化抑制 |
ビタミンC(mg/100g) | 152 | 121 | 免疫力向上 |
硝酸イオン(mg/kg) | 50.0以下 | 2,470 | えぐ味の原因 |
食味評価 | 5 |
- Brix糖度→野菜の甘さを示す数値
- 抗酸化力→ヒトの細胞の老化を防ぐなどの効果がある
- ビタミンC→体内の活性酸素を除去し細胞の損傷を防ぎ、免疫細胞の機能を高める効果がある
- 硝酸イオン→えぐ味の原因となるので、低いほうが味の良さが高い傾向にある
- 食味評価→5段階評価(甘味・旨味・酸味・青味・食感・香り)
ですので、この圃場のケールを食べてみたら、評価が180°かわって、きっとこの野菜を好きになると思います。
小カブはフルーツだ!

次に移動したのが、6月の出荷に向けて準備が進んでいる”小カブ”の圃場です。
カブは害虫によくやられるため、小カブは例外なく害虫対策のために防虫ネットでトンネル掛けをしていました。
これをしないと、機関銃で撃たれたように虫食いになってしまうらしく、かなりシビアな時期だったようです。
農場主によると、「6月の小カブはフルーツ」・「熟した柿のような内容を狙っている」とのことでした。
したがってまだ味が乗っていない時期でもあったので、今回は試食はしていないのですが、こちらも出荷されるときを心待ちにしておこうと思います。
春菊・ミニ白菜の圃場

最後に花を育てていたという大きなハウスを借りて、栽培されている”春菊”と”ミニ白菜”の圃場を訪問させていただきました。
この圃場では、2016年から有機JAS認証を取得されており、使用資材・栽培方法は有機JAS認証に管理が行われています。
肥料は、化学合成農薬や化学肥料は使わず、有機質肥料と各種微量要素(ミネラル)を適量使用していく、BLOF理論による栽培方法です。
実は「春菊」の旬は春!

“春菊”は、加熱すると苦みが出てしまいますが、生でサラダなどで食べると美味しいです。
特にこの圃場の”春菊”も産地グループの皆さんと同じく、BLOF理論で栽培されており、硝酸イオンが少なく「えぐみ」のない生で食べやすい食味です。

この圃場の春菊は4月下旬から収穫し始め、5月下旬(または6月中旬)まで出荷するスケジュールとなっています。
ミニ白菜(タイニーシュシュ)

巻かないタイプの白菜で小ぶりなので、冷蔵庫に入れやすい品種です。
味が通常の白菜に比べて濃いのでぜひ賞味いただきたいです。
農産物のお問い合わせについて
今回、ご紹介した弊社が取り扱っている長野県産 有機野菜の詳細に関しては、以下の電話・E-mailまたはお問い合わせフォームからご連絡ください。
- 電話番号:0855-95-3852(FAX:0855-95-3853)
- E-mail:info@organic-agri.net
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または出荷カレンダーによって個別に出回り時期を確認できます。
BLOF理論について
弊社で取り扱っている有機野菜の栽培方法であるBLOF理論とは、以下のようにおおまかに3つの分野にわけて、科学的・論理的に営農していく栽培技術です。
- 作物の成長に最適なアミノ酸の供給
- 土壌分析・施肥設計にもとづいたミネラル肥料の供給
- 太陽熱養生処理を用いた土壌団粒形成、土壌病害菌抑制、水溶性炭水化物の供給
このようにBLOF理論とは、③太陽熱養生処理を大きな土台として、ミネラルの補給、炭水化物付き窒素の供給を組み合わせて高品質・多収穫を実現できる大きな可能性を秘めた栽培技術理論です。
私共JOAAは、この栽培理論を農業者さんに指導することで、新しい有機栽培の産地形成もおこなっています。
BLOF理論の勉強会・講習会のご依頼について
ここで紹介した農場は、BLOF理論に基づいた栽培を行っています。
このBLOF理論に関しては、弊社代表取締役社長、一般社団法人日本有機農業普及協会インストラクターである元木雅人への勉強会・講習会の要請・お問い合わせは以下のフォームよりご依頼ください。